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親の生き方を見つめる2 



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世間の親の願い
親のみなさんへの、私からの質問です。

・自分の子どもが、「自分で自分を律する子ども」になって欲しいと考えませんか?

・自分にとって何が正しいかを、思慮分別をもって自ら判断できるような子どもになってくれたらと願いませんか?

・こういう人になりたいと自分自身が思うような人間になってもらいたい、と考えませんか?

自分の面倒は自分で見る、自分で自分のことを決め、自分で自分の行動に責任を持つことができる子どもということです。言葉を換えれば、「考える力」「生きる力」を身につけた子どもと言えるでしょう。


自分が決めて、実行する
シドニーオリンピックの選考会で派遣から漏れてしまった、水泳、自由形の千葉すず選手の言葉を借ります。

「日本なんかでグチュグチュ悩んでいるんだったら、出かけてみるといいですよ。経験したらいいんですよ。ただし絶対にひとりでね。友達なんかと一緒じゃんなくって。誰でも心が広くなりますよ。それまで、いかに自分がちっぽけなことで悩んでいたかがわかりますって」
そして、彼女はアメリカで自分の生き方を見つけています。


ここで私が思い出すのは、スピードスケートのオリンピック代表だった黒岩選手、どうしてもいい成績が残せなませんでした。オリンピックでは惨敗します。

その後、彼は一人でヨーロッパを転戦します。飛行機その他の移動、ホテルの手配、トレーニングの場所、練習相手を見つける、ゲームのエントリーなどすべてを自分でこなしてきました。

そして、見違えるほど強くなって帰ってきました。次のオリンピックでは銀メタルに輝きます。その彼が長野オリンピックではスピードスケート日本代表の監督を務めました。

スピードスケートの清水選手、スキージャンプの船木選手など、同じように一人で外国へ出かけ、生活からトレーニング、競技会へのエントリーなど、自分で自分の面倒を見ながら確実に競技者としての力をつけています。

プロ野球の世界では、高校を中退して一人で自分の道を切り開いたメジャーリーグのマイク鈴木投手がいます。これは私の推測ですが、一人の人間としての成長も彼らには必ず見られるはずです。


専門の勉強なしで、人を教える
日本のスポーツの世界を見ていると、どうしても解せないことが数多くあります。

例えばプロ野球、選手としての実績を持つ人が、いきなり監督、コーチの職に就きます。そして、失敗の例は後を絶ちません。コーチになったのだから、選手に教えなければならないと思い込みます。

そして、あたかも自分の持ち物のように選手をいじり回すのです。「ああしろ」「こうしろ」と口やかましく、選手を追い立てます。自分流を無理矢理相手に押しつけるコーチが多いようです。

「形」にはめようとします。選手を束縛します。自分はこのようにして、これだけの成績を残したのだから、おまえも同じようにやれと押しつけるのです。

プロ野球の世界でも、せっかく良い素質を持ちながら、コーチにいじられてつぶされた選手が多いと聞きます。

コーチの無理強いをはねのけて、アメリカへ渡り、自分の力だけを信じて成功した野茂投手がいます。 彼が切り開いたと言っていいでしょう、メジャーリーグへの道を、長谷川、吉井、佐々木投手らが続きます。


子育てにも、専門の勉強が必要
このような記事に接するたびに、私はこどもを持つ親の姿がだぶって見えます。親になるための勉強を何もしないまま、気がついたら子どもの親になっているのです。何とか子どもを育てないといけないと子育ての奮闘が始まります。
しかし、専門的な訓練を受けた経験がないから、知識も経験もありません。


自分が親に育てられたように、自分の子どもを育てようとします。どんな子どもに育てるかという、明確な目標すら持たないで子育てを続ける親が多いのです。ああでもない、こうでもないと子どもを自分の持ち物のように考えていじくり回します。

子どもを「一人の人間」として受け止めてやってくださいと訴えたいです。


自分の生き方を見つめることから
自分ができることと、人を指導することは、まったく次元の違う問題だと私は考えています。
コーチになるのなら、まず「人間」「人間の行動」「人間の心理」「グループ」「リーダーシップ」などに関する勉強を始める必要があるでしょう。

次にコミュニケーションの取り方、話す、聞くの勉強が必要です。自分の考えを相手に分かるように、言葉でしっかりと伝えることができなければなりません。言葉による自己表現能力を磨くということです。そして、自分の専門の技術を相手にコーチするための、専門的なコーチ学の勉強が必要です。

これは、親の場合にもまったく同じことが言えます。まず親が勉強しなければなりません。一人の人間としての、自分の生き方を見つめることから始めることが必要でしょう。


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